インド ネット通信速度、世界最下位 英調査会社が発表

インド ネット通信速度、世界最下位 英調査会社が発表

 インドは、携帯電話の普及拡大などデジタル化の波が押し寄せている中、インターネットの通信速度が依然として遅いのが課題だ。英ネットワーク調査会社オープン・シグナルが2月に発表した携帯通信速度調査で、インドは世界88カ国・地域中最下位となった。現地紙タイムズ・オブ・インディアが報じた。

 この調査によると、インドは、パキスタンやアルジェリア、カザフスタン、チュニジアよりも通信速度が遅い。インドは高速データ通信が可能な第4世代(4G)が急速に広まっているものの、1秒間に転送できるデータ量をあらわす単位のMbpsが国内平均6で隣国パキスタンの14の半分以下にとどまる。最下位から2番目のアルジェリアでも平均9だ。

 オープン・シグナルによると、首位はシンガポールで44Mbps、2位以下にはオランダ(42Mbps)、ノルウェー(41Mbps)、韓国(40Mbps)が続いた。

 同社は、インド国内に4Gが普及しつつあるにもかかわらず通信速度が遅い理由として、通信網の受容量に制約があることを挙げた。ネット接続時に約86%の割合で4Gが利用可能な環境にあるが、「第3世代(3G)より快適で高速な接続速度を提供できていない」と指摘した。4Gの利用者は「ネット通信速度が遅くなったり、フリーズ(接続不良)になったりしやすい」と不満をもらす。

 インドの携帯通信各社は、4Gの本格展開を相次いで発表しているが、経済的な理由などで関連事業を思惑通りに推進できていないのが現状のようだ。地場リライアンス・ジオの攻勢を受けて、多くの通信会社が苦しい経営を強いられている。英ボーダフォン・グループや地場アイデア・セルラーが赤字に陥ったほか、地場大手バーティ・エアテルは大幅な減益となった。このため、各社は事業拡張に向けた新規投資が総じて伸び悩んでいる。ある通信会社の幹部は「通信業界では財務難に陥っているため投資が減少している」と述べた。

 携帯通信の低いサービス品質と速度の遅さをめぐり、政府も懸念を示している。スンダララジャン通信省次官は「インド各地でネット通信速度が遅いことについて、政府は留意している」とコメントした。